あなたは楽をして贅沢をしたいと思いませんか?・・・特許は?
この世の中にはいろいろな人がいるという事実があります。
“楽をして生きたいか?”と“苦労して生きたいか?”の二択の問題があれば、前者を選ぶ人のほうが多そうです。“貧乏な生活”と“贅沢な生活”の二択の問題があれば、日本では中ぐらいの希望が多いかもしれませんが、どちらかというと後者を選ぶ人のほうが多そうです。そしてさらにその楽な生活が子孫に引き継げればと思う人も多いかもしれません。
人間は社会の中で生きています。その方が明らかに楽だからです。例えば火のおこし方を自分でいちから見つけるのは大変で、教えてもらうほうがはるかに楽です。
“楽をして贅沢をする”ために最も簡単に思いつく方法は他人から取り上げることです。経済学の厳密な言葉とは違いがありますが、ここでは“大きく相手に損をさせて自分が得をする”こと全てを語源が“しぼりとる”である“搾取”と呼ぶことにします。昔の部族の長や王様は好きなことができたかもしれません。当時は“力”が搾取を可能にしたのです。でも余りにひどいことをされてきた民衆は革命という多数の“力”で対抗する方法を見つけました。さらに爆弾なども発明された現代では例え一人でもテロという方法で暴君に、あるいはその子孫に対抗できるようになったのです。暴君が長続きできないことを我々は時に目にします。だから贅沢をするにも目立たず隠れてするほうが羨まれることなく長持ちするのかもしれません。
革命は民主主義を生みました。税金も王様が出せといえば“搾取”と言えます。民主主義は税金を出すことを自分も参加して決めたということで“搾取”ではなくしたのです。善人の王様がする政治よりも効率は悪いかもしれませんが、皆が同じように責任を負うという意味で民主主義はすばらしいシステムだと思います。でも民主主義を見つけた当時の西洋人にとって自分たち以外は“人”ではありませんでした。奴隷貿易、人身売買、最も元手のかからない“力”による“搾取”でした。中国とのアヘン戦争は“安く栽培できて、それなしではいられないような中毒にする物質”であるアヘンを高い価格で売りつけたのです。廃人になる中国人は“人”とは考えられていなかったのでしょう。日本でも開国の時に貨幣価値の差を利用して銀や美術品が大量に海外へ流出しています。知らないことを利用して貴重品を安く買い叩くということです。これは“智恵”が“搾取”を可能にしたのだといえます。ただし今でも日本人にとってヨーロッパよりもアジアを旅行するほうが、もしかしたら国内旅行よりも安くてリッチだというのと意図していなくても部分的に同じところがあります。例えば中華人民共和国は一時期人民兌換券と外人の紙幣の二重の貨幣制度を作ることで日用品、貴重品などの海外流出を防ぎました。民主主義を言う限りは“力”による“搾取”は戦後の西洋にとって難しくなりました。そして次第に皆が智恵を付け出したために、“智恵”による“搾取”も簡単ではなくなって来たといえます。ここで西洋という言葉で悪口ととられても仕方がないことを書いていますが、あくまでこれは象徴であって、これについては“西洋と東洋、島国の特質は?・・・日本のたち位置は?”でまとめてみたいと思います。
もしも私が本気で“楽をして贅沢に生きたい”と思えば、気づかれにくいような、そして必要性が高いために長く続けられるような“搾取”の種を探して、自分がそれを持っていることをできるだけ隠しておきます。隠しておく人はいろいろなレベルで悪いこともできるのかもしれません。例えば“宝を生み続けるような金の卵”としては最後に書く“特許”などが候補にあたります。ただ本当によい特許を見つけることが一番大変なのでしょうが・・・。
それでは現代での“搾取”には何があるのでしょうか?
まずは国内に目を向けてみましょう。
日本の“おれおれ詐欺”や認知症の高齢者からお金を騙し取るのは、“悪智恵”による“搾取”で、これに対しては即刻の厳しい対応が必要だと思います。
味の素の社員が容器の出口の穴を大きくする工夫で売り上げを大きく伸ばして社長賞をとったのは、かわいい“搾取”?かもしれません。
株について考えていることはありますが、まだまとまっていないので書きません。ただし一言だけ。誰かが株でもうけているときには、誰かが同じだけその株で損をしているということだけは忘れないでいてほしいと思っています。ただしいずれの人も同じ土俵の上にいたことは間違いがありません。
昔のテレビは叩くと映るなんてよくあり長持ちしましたが、最近の家電製品は複雑になっているからかもしれませんが中々10年持ちません。また買ってもらえるようにあまり長持ちしない商品にするほうが得なのかもしれません。
それに比べて長く使い続けることのできる品を時間をかけ精魂こめて作り上げる職人さんはバカに見えるかもしれません。次ぎに売れにくいのですから。その品を買った相手は得をします。では彼は損をしたのでしょうか?もしも彼がそういう品を作ることに“誇り”を持っていれば、その仕事は“生きがい”となり、苦労ではなく楽しみでありうるのです。そして私はバカ者かもしれませんが“誇り”は“心の贅沢”だと思います。
私は“誇り”とできるような“生きがい”を持てることが本当の幸せではないかと思っています。そんな“生きがい”をみんなが見つけられるような環境を整えることができる国がベストなのかもしれません。
忘れていました。“搾取”の一番わかりやすい例は泥棒でした。泥棒はお金のなさそうな家にはきっと押し入らないでしょう。お金のあるところを狙うほうが効率的だと思われますから。でも例え泥棒がいても、取られた人には申し訳ない言い方ですが日本全体の富の総量は変わりません。現在日本の政府は国債などで1000兆円近い借金があり、その借金は今も毎年増えつつあります。しかし日本の個人金融資産は2009年総額で1439兆円あります。それが円の評価が低下したとは言え尚ギリシアのような金融危機までまだ行っていない理由です。しかし政府の借金はそれに迫っているという事実だけは忘れてはいけません。もしかすると今回のアベノミクスはラストトライかもしれません。そして個人金融資産を減らすことは金融危機につながると言え、これを守ることはとても重要なことです。日本の個人資産の特徴は現金・預金が54.9%とアメリカの14.4%などと比べて世界の中で突出して多く、使いやすいと言えるのです。“搾取”するならお金のあるところからのほうが効率的ではあります。日本は泥棒しようと思えばおいしい国かもしれません。
さて“搾取”について世界に目を向けて見ましょう。ここでは私が現時点で気がついている“保険”と“特許”の2つについて書きます。
保険には2種類あります。元々あったいざという時に備えるために皆で出し合ったお金の中から困った人に支払うというタイプと、将来死ぬときのことを考えての貯蓄を加味した生命保険です。生命保険では当初会社は絶対に儲かります。今は死にそうにない元気な人を対象にして、将来の返金を約束してお金をもらうだけなのですから。困るのは突然の大災害で多くの死者が出たときですが、これに対しては会社自体が保険に入っています。
アメリカのAIG生命は破綻寸前でも幹部400人に対して160億円を一回のボーナスで払おうとしました。いったい彼らはそれほどの金額に見合う何かを産んだのでしょうか?私はお金の流れを知りませんので正しいか自信がありませんが、もしも日本人が将来のために出しているお金を、今たくさんアメリカで使われては元の資金が減ってしまって本来の保険の役目が成り立たなくなります。でも上に述べた将来の“円”の金融危機のXデイを見込めるならば、そのときの返金は円で返すのですからものすごく楽になると思われます。またもしも万一将来支払うことを考えなければ、国内の会社よりも安く保険料の支払い条件を設定できるのは当たり前といえます。ある時期から外国の保険会社が日本にたくさん入りだしました。そして以前の郵政民営化の時にはライバルを予想される簡保の元資を減らすために郵便事業からの切り離しをアメリカは強く求めましたし、今回のTPPに際しても保険の市場開放をアメリカは日本に強く求めています。基本的には自分の得になることほど強く要求するようには思います。日本の金融資産が減ることには大きな危険があります。書きすぎかもしれませんし、現実に私も今入っていたのですが外国の生命保険に加入することにはある種の危険があるのかもしれません。
次に“特許”ですが、これは中世王様が技術を保護するために特許状を出したことにはじまり歴史の古いものです。例えば他人の使用できない20年なりの間に、その特許に基づいた次のものを開発すれば新たな特許を獲得できるわけです。次の金の卵を産んでくれる金の卵といえます。人類の幸福に貢献する発明をした人が、それなりの報酬を得るのは当然だと私は思います。でも取りすぎはある種の“智恵”による“搾取”と言えるかもしれません。だって紙のルーツのパピルスを発明したメソポタミアの人は今何かを得ているでしょうか?現在の“特許制度”を作ったのは、やはり西洋だと思います。国際的な条約である特許協力条約ができたのは1970年です。西洋以外が新しい発明をできるような進歩した状態にならないうちに、“智恵”による“搾取”を継続できるようなシステムを作り上げたと見ることもできるのかもしれません。
例えばアメリカでは網羅的に調べた結果の1つかもしれませんが、自国では消費の少ないコメの遺伝子情報すらモンサント社が特許を申請したそうです。アメリカで種籾のできないような一代限りの品種の開発をしているようなテレビ番組を見たことがあります。日本には必要であって、繰り返し買ってもらえる種ということでしょうか?
また1つのわかりやすい例としてコンピューターの言葉(OS)に当たる“WINDOWS”があります。確かにこれは人類の幸福に貢献する偉大な発明だったと思います。でもこれで1975年創業のアメリカにある一つの企業がずっと儲け続けるということをどう思われますか?世界の人々の幸福にとって基本として必要なものは安いほうがありがたい。今はコンピューターによっての教育までそれなりに可能になっています。教育システムの不十分な場所ではありがたいことだと思われます。でも高ければ買うことすらできません。リーナス・トーバルズというフィンランドの人がLinuxというOSを無償で誰でも手を加えられるオープンソースの形で提供しましたが、おそらくは資金のことと統合性のなさで残念ながら伸びているとは言えません。
今日本人が決めなくてはいけないのは、別のところにまとめますが割り切って書くとアメリカ型の“個人主義の国”を目指すのか、例えば北欧のような“福祉国家”を目指すのか?ということです。もしも“福祉国家”を目指す場合はその資金源が必要であり、私の提案は簡単ではありませんが“特許国家”です。特許には輸送費はかかりませんから島国でも損はなく理想的と言えます。例えば日本が国として“WINDOWS”に対抗するOSあるいは携帯なども含めたより基本的なOSを開発すればよいのです。マイクロソフト社と同じ土俵で勝負をすることになるのですが、違いは目的です。“特許”の使い方には2つあります。日本も同じように“特許”で“搾取”して儲けようとするのか、それともその“特許”によって、“特許”による過剰なレベルの“搾取”を防ぐことで、地球上での西洋とそれ以外の間での富の再分配を図るかということです。前者で今スタートしてうまくいくとは思えません。しかし “?年後にこの特許の使用料を国連の総会に全てゆだねる”と宣言すれば目的は明らかになります。コンピューターがもしも人類の今後にとって不可欠であるならば、早いうちになるべく公的なものとするほうが望ましく、その道筋をつけることになります。そしてOSではLinuxのようにいちからの開発が可能だと思われます。人類にとって必須の財産を人類共通の管理の下に置くというアイデアと実践の方法を見つけたことに対しての報酬として以後のOSの継続開発の権利をもらえば日本の財産(雇用確保)となりえます。IPSも、それを利用した薬品などの“特許”が過剰な“搾取”をすることを防ぐためにも予めほんの少しの特許料を設定しておくほうがよいと思われます。特許を最も簡単に手に入れる方法は、持っている会社の買収や研究者の取り込みかもしれませんので、それへの対応も必要です。もしも日本が人類にとって非常に重要な特許を取得していれば、日本という国が攻撃された場合その国への特許停止などの制裁を条件に特許権を拒否権のある常任理事会ではなく国連総会そのものに委託する道筋を予めつけておくならば、世界を味方につけるという意味で、特許を守りしかも国の“防衛”にも役立つかもしれないと思っています。
現在の富める国先進国と貧しい国発展途上国の間の問題を南北問題と言いますが、特許においての立ち上がりの遅れからおこった不平等をゆっくりと是正することは、世界が平和へ向かうための経済の面からの道筋の一つだと言えます。世界標準から離れてしまっていることを“ガラパゴス”と言いますが、本気で世界が平和でありうるように努力するつもりであれば、ある程度の互換性を持ちつつ“ガラパゴス”であることを覚悟しても良いと私は思います。
世界の人々の幸福にとって必要なものを、できるだけ偏ることなくみんなが手にできるように努力する国であることを“誇り”とできれば、楽でもないし空想ですが“贅沢”なことだと思います。
PS:メモですがもしも世界に貢献しうる“特許国家”を目指すには?
1.今埋もれているものを利用できるように
特許を取りやすく、利用しやすくするための相談しやすい部署を設置する。
特許取得を積極的に奨励する
2.特許を今後開発するために
国の基礎研究などへの、目標を決めた重点的な投資の拡大
重点的な対象としては、生きるのに基本的、日本にとって基本的ということで
IPS、薬のような生命に関係するもの、環境、エネルギー、食品に関係するもの、
海洋に関係するもの、その他1つだけ頭の中にありますがここには書きません
現在日本が有する知識を蓄えつくすこと・・・システム整備
3.特許を失わないようにするための法整備
国の研究機関での研究者への十分な報酬と研究内容の将来にわたっての確保方法
例えば個人の特許のほんの一部の権利を国が持つことで、買収や過剰な利用を防ぐ
というところでしょうか?
”西洋と東洋、島国の特質は?・・・日本のたち位置は?”へ
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