インフルエンザのチョットしたお話
1.風邪とは違うの?
風邪を治せたらノーベル賞なんて話を子供の頃聞いたことがありますが、風邪の原因のウイルスはたくさんあります。皆さんもご存知のように熱の高い風邪、お腹にくる風邪、咳のひどい風邪、イロイロですよね。最近は市販薬でも症状に応じて熱の風邪用などいろいろとでています。風邪の場合、原因のウイルスがあまりにたくさんあるのでワクチンの作りようが現時点ではないのです。
2.ワクチンによる予防
その点インフルエンザは、うつる力が強く、かかると高熱で大変で、命に関わることがあります。だからインフルエンザに対してはワクチンで先に抗体という防御物質で体に抵抗力を作っておいてウイルスに負けないようにしています。しかしインフルエンザの中にも香港風邪などいろいろな型がありますので、毎年次の流行する型を予想して3種の型が入れてあります。でも新型が出た場合には、この抵抗力を持たない人が多いので大流行してしまうのです。
ワクチンを打っても抗体の出来方などによっては、インフルエンザにかからない場合、軽くてすむ場合、それでも高熱のでる場合がありますが、ワクチンを打たない場合よりもかかりにくい人が多いことは事実です。ですからワクチンを打った人は軽い症状でもインフルエンザのことがあることは覚えておいたほうが良いと思います。
3.インフルエンザにかかったら・・・24時間以後48時間以内に受診がお勧め
さて今はインフルエンザにかかった人に対してタミフルやリレンザという薬がありますが、この薬はインフルエンザにしか効きませんので、はっきりと診断することが大事です。
このために今はインフルエンザの検査がありますが、初めの症状が出てから24時間たたないとこの検査ではインフルエンザであっても陽性になりません。
またこれらの薬はインフルエンザウイルスを殺すのではなく、増やすのを止めます。ですから処方されたら少しでも早く飲み始めること、自分の体のウイルスを排除する力ができるまでの5日間きちんと飲み続けることが重要です。また初めの症状が出てから48時間たつとウイルスの数は最高になっていますので、増やすのを止める薬を使っても無駄です。
ですから初めの症状がでてからできれば24時間後、遅くとも48時間以内に医療機関を受診することがお勧めです。